アニメクリエイターにとってカバーの魅力とは? 「やりたい目標があるクリエイターを全力で応援してくれる」
こんにちは!カバー株式会社採用チームです。
お馴染みとなった「新卒インタビュー企画」の第3弾。これまでは経営企画室や営業企画本部、運営企画本部など、ビジネス職のお仕事を紹介してきましたが、今回は、2023年に3Dアニメーションチームに入社したアニメクリエイターのNさん、その上司に当たる3Dアニメーションチーム ディレクターのMさんにお話を伺いました。コンテンツを生み出すクリエイティブチームの仕事内容ややりがい、そして会社のカルチャーや雰囲気を感じていただければ嬉しいです!
■ アニメーションチームは『ホロぐら』制作をきっかけに誕生した
——今日はクリエイター職のお二人に、就職活動のことやカバー株式会社に入社した動機、仕事について伺いたいと思います。まずは自己紹介をお願いします。
Nさん:2023年に入社し、IP開発本部 映像制作部 3Dアニメーションチームで3Dアニメクリエイターをしています。主に携わっているのは『ホロぐら』(ホロのぐらふぃてぃ)の制作で、脚本から作られた絵コンテを基にアニメを作っています。
Mさん:私は、IP開発本部 映像制作部 3Dアニメーションチームのディレクターをしています。2018年にインターンで入社し、2019年に正社員になりました。
——ありがとうございます。ここで『ホロぐら』を知らない方向けに、説明いただいてもいいでしょうか?
Mさん:『ホロぐら』はホロライブ所属のタレントさんたちが登場するアニメーション作品で、毎週YouTubeに投稿している数分間のショートアニメです。2019年の5月5日にスタートしました(※第一弾は現在非公開)。少し長くなりますが、スタートした経緯を説明しますね。
実はバーチャルYouTuberという言葉が広まってきた当時、業界的には動画投稿がメインでした。ですが少しずつ配信が主流になってきて、人気VTuberも配信の比重が増えていくなか、ホロライブも配信をメインにしていこうとなってきたんです。
ただ、配信をメインにしていくにあたって問題点も出てきました。配信は短くて1時間、長いと4時間や5時間になるので、新規のファンにとっては視聴のハードルが上がります。そこで「見やすい動画を作ったほうがいい」という案が出てきて、「じゃあ、アニメをやろう」という話からスタートしました。
当初は「ネットの界隈で話題になりたい」「ウケたい」という狙いもありました。そのため仮に視聴者の方がタレントさんのキャラ性やバックボーンを何も知らなくても、「ギャグが面白くて情報量が詰まっていたら見られるのではないか」と考え、全力でネタに振り切ったアニメ動画を投稿することにしたんです。ありがたいことに、それがファンや視聴者の方に受け入れていただいたので、現在に至るまでギャグを毎週投稿するようになりました。
——詳しく教えていただき、ありがとうございます。Mさんはどのような仕事に携わっているのでしょうか?
Mさん:『ホロぐら』の立ち上げから2023年の5〜6月まで制作に携わってきましたが、現在は『ホロぐら』以外の3Dアニメコンテンツを担当しています。アニメーションチームでディレクターは自分を含めて2人だけで、『ホロぐら』はもう1人に任せ、それ以外の分野を持っている感じです。
実は『ホロぐら』は、私が正社員になってすぐ「アニメコンテンツをやってみたい」と周囲に打ち明けたら、「じゃあやってみよう」ということで動き出した企画なんです。アニメってだいたい12話くらいで終わってしまうので、どんなに好きなキャラクターでもそこで活躍が終わってしまうじゃないですかいますよね。でもアニメキャラクターがYouTubeをやっていたらずっと視聴できますし、すごく嬉しいのではないかという思いがあって、「VTuberのアニメコンテンツがあったらいいのに」とずっと考えていたんです。それで数人で立ち上げて、現在のように育ったんです。
——そうだったんですか! 新人時代に企画を実現していったんですね。そのあたりのお話も後ほど伺いたいと思います。
■ 絵に動きを付けてストーリーを「作品」にするアニメーターの仕事
——まず、普段担当している業務について教えてください。
Nさん:アニメを作る時は、いつも「かわいいな、面白いな」と視聴者の方を惹きつけられるようなアニメ制作を心がけています。
制作の流れは、まず脚本を作り、次に絵コンテを作ります。絵コンテとは画面構成や釈間などを表した動画を作る上での土台のようなもので、アニメチームでは紙芝居のような動画にして制作します。そのままだと綺麗なアニメーションになりませんので、動きを滑らかにしたり、表情を調整したり可愛くしたりする作業が必要になります。私が担当しているのはまさにその制作の部分です。
——担当分野は入社以来ずっと変わっていないのですか?
Nさん:メイン業務は3Dアニメ制作ですが、ほかにもモデリングをしたり、動画のサムネイルを制作したりしています。モデリングはアニメ作りとは全く然異なる業務で、アニメで動かす3Dモデルを制作する作業です。モデルに動きを付けていくのがアニメ制作になります。最近は絵コンテも任されるようになりました。
——すごいですね!ディレクターのMさんはどのような業務を担当されているんですか?
Mさん:私は3Dアニメ全般のディレクションを担当しています。実は私が入社した当時、アニメーションチームは存在しておらず、『ホロぐら』がスタートして毎週投稿するようになった結果、人手不足解消に向けアニメーターの採用を始めるようになり、このチームが生まれました。リソースが増え、他部門からも『ホロぐら』以外の企画で画作りを依頼されたり、ライブでの幕間映像制作をお願いされたり、という形でどんどん成長してきました。
他部署からの依頼でも、制作物についてはこちらに任せてもらう裁量が非常に大きいので、映像のアイディア出しや脚本制作に費やす時間がとても長いです。そのため当初私が『ホロぐら』の監修をしていたのですが、チームが大きくなるに連れて他作品の企画作りやクオリティ担保に注力する時間が長くなり、『ホロぐら』はもう1人のディレクターに一任することになりました。
こうした背景もあり、当社のアニメーションチームは、今や企画脚本から映像の制作・納品までワンストップで対応できることが特徴になっています。
■ 「好きなこと、やりたいことを仕事にする!」という強い意志で就職活動を展開
——学生時代の専攻や就職活動のお話も伺いたいのですが、まずNさんから、学生時代に学んだ分野について教えてください。
Nさん:アニメや漫画が大好きだったので、大学は芸術系を選び、アニメーションコースに進学しました。そこで3Dアニメに出会い、将来は絶対3Dアニメーターになろうと決心したんです。学生時代は年に1本映像作品を作っていました。
Mさん:私は芸術系の学校ではなくて、大学は法学部でした。大学生活は楽しかったのですが、授業は本当に退屈でしたね。その時「好きなことを仕事にしないと絶対に無理だな」とつくづく実感したんです。それが大学2〜3年生のころでした。インターネットが好きで、ニコニコ動画やVTuberは好きでよく見ていました。
3年生の春休みのことですが、あまりにも時間を持て余して、趣味で動画を作り始めたんです。そこから4年生になった頃に、カバー株式会社がX(旧Twitter)で映像編集できる人をアルバイトかインターンで採用したいという告知を出していました。フォローしているVTuberさんがそれをリツイートして、そこでカバー株式会社やホロライブのことを知ったんです。「趣味でお金稼ぎができるのならいいな」と思って応募して、そして現在に至るというわけです。まだ社員も10人くらいの時期でした。
——なるほど。Nさんはどのように就職活動を進めたんですか?
Nさん:私も3Dアニメーター/クリエイターとして働きたいとずっと思っていて、特にホロライブのタレントさんのような2次元のかわいい女の子のルックが大好きでした。だからその分野の企業に行けたらいいなと思って、何十社ものエンタメ企業にポートフォリオを持って応募できるオンライン説明会に参加したんです。そのなかにカバー株式会社もあったので、ポートフォリオを送ったところ、お声がかかりました。
——では就職活動の時にすでに当社のことをご存じだったんですね。
Nさん:もちろんです。特に「ホロぐら」が大好きで、学生時代からずっと見ていました。TVアニメやアニメ映画の制作現場はよくドキュメンタリーなどでも取り上げられますが、YouTubeアニメの制作現場のことはほとんど記事にもならないので、どういう現場なのか興味もありましたし、挑戦してみたいと思っていたんです。
Mさん:たくさんあるポートフォリオのなかから、シンプルに一番うまい人を選んだらそれがNさんだったんですよ。上手な方はたくさんいらっしゃいますが、やはり当社が提供しているようなコンテンツに興味がないと続けられません。Nさんのポートフォリオには美少女キャラクターに対する愛がありました。
——Nさんはまさに就職活動で「夢を叶えた」わけですね。
Nさん:はい、そうなんです!
——大学でアニメーションコースを専攻されていたので、周りの同級生でインターネット企業に就職する方は少なかったのではないかと思います。カバー株式会社に入社を決めた時、周囲の反応はいかがでしたか?
Nさん:おっしゃる通り、インターネット系への就職は少ないです。私はYouTubeのアニメ制作に興味がありましたし、なにより2次元のかわいい女の子のルックも大好きだったので、ここに入社できてすごく嬉しかったです。
ただ周囲の反応でいうと、就職を決めて両親に報告した時はカバー株式会社のことは知らなかったみたいでした。そのあと自分たちで調べたらしく、「VTuberやメタバース事業も手がけているすごい会社なんだね」と言われましたね。
■ 新人のアイディアでも、やりたいことがあれば全力で応援してくれる会社
——入社後に気付いたギャップや、社内の良い点についてもお聞かせください。
Nさん:『ホロぐら』の制作については「更新頻度も高いし、本当に人間が作っているのかな?」という疑問もあったのですが、入社してみたら本当に人が作っていました(笑)。動画制作は楽しいのですが、アニメーションや撮影処理だったりと、制作プロセスは細かくてとても手がかかっているんです。当たり前のことですが、丁寧に手をかけていることにまず「すごいな」と思います。
あと、単に作品を投稿するだけではなく、YouTubeで見てもらうためにいろいろな工夫を施されているところに感動しました。日本語字幕や海外字幕を入れたり、Xでの告知や再生リストを用いるなど、他にもいろいろありますが、そんな工夫をたくさんしているんですね。小さなことですが、しっかり考られているんだなと思いましたし、いい意味でギャップがありました。
Mさん:私が入社した時はいまよりも小規模な時期だったので、本当に何でもやっていました。入社したその日、動画撮影に協力することになったのですが、「2時間後に撮影あるんだけど、決まっていないから何か考えて」と言われたことも(笑)。
いいところは、エンタメが好きで感度が高いので情報も早いし、楽しいんですよね。何ならSNSよりも社内Slackを見ていた方がよっぽど情報が早い。
もう1つは、やりたいことがあったら応援してくれるカルチャーがあること。『ホロぐら』がまさにそうですが、ようやく正社員になった私が「こういうことをやりたい」と言ったら、「じゃあやってみようよ」とすぐに応援してくれたんです。
——そうそう、Mさんは正社員になってすぐに『ホロぐら』を立ち上げたんですよね。
Mさん:この会社のいいところは「やりたい、やりたい」というと、周囲が「それを実現するためにはこういう企画書を作りましょう」「実現までに何が必要か一緒に考えましょう」と助けてくれるところです。せっかくVTuberという新しい業界の会社なので、受身ではなく、やりたいことやアイディアを持っている方に来ていただきたいですね。「やりたい、やりたい」と言い続けていたら、まわりの人は絶対に乗ってくれるから。
——ありがとうございます。最後に、それぞれ今後の目標と就活生に向けてメッセージをお願いします。
Nさん:目標ですが、さらに多くの視聴者の皆さまに見てもらえるアニメ動画をこれからも制作していきたいと思っています。これからクリエイター職を目指して就活に向かう学生のみなさんには、現在の制作などで「やり切った」と心から思えるような体験をしていただきたいですね。その経験は、将来絶対に生きてきますので。
Mさん:自分が面白いと思って作ったものを、多くの人に届けられて、多くの人に受け入れていただけるものを作ってきて、1つの夢が叶った気がします。だから今後は会社に対してより貢献できるよう、数字として結果に残せるような実績を積み上げていきたいですね。
——ありがとうございました。