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カバーのエンジニアLT会についてご紹介

ららーいおん♪♌
こんにちは、CTO室マネージャーのTPです。
カバー株式会社では、2か月に一回程度の頻度でエンジニアLT会を開催しています。この記事では弊社のLT会について、会を運営してきた私から紹介させていただきます。

LTとは?

LTとはLightning Talkの略で、5分~10分の短いプレゼンテーションのことです。LT会では複数の発表者がLTを行います。エンジニア界隈でよく行われている形態のイベントであり、いろいろな団体がLT会を開催しています。

会の建付け

エンジニアLT会は弊社のCTO室が主催しているイベントで、発表準備・聴講時間込みで業務時間に含めてよいことになっています。
頻度としては二か月に一度程度で、月末の金曜日の19:00 - 20:00に開催することが多いです。

目的

LT会を開催する目的は社内エンジニアの交流と知識共有の場を作ることです。

このスライドは毎度最初に表示して会の趣旨を説明しています。書いてある内容としてはLT会として当たり前のことしかありませんが、主催者が会の意義をはっきり示すことが大切だと思うので、繰り返しになっても毎回説明しています。

方針

気軽に発表

色々なメンバーに発表してもらいたいので、発表のハードルを上げないように気を付けています。スライドは5枚程度またはメモを見ながら話すだけでもOKということにしています。しかし、今のところはほとんどの人が10枚以上スライドを作って時間いっぱいまで発表することが多いです。
5分で終わるようなより短いスタイルの発表も広めていきたいところです。

質問大歓迎

会ごとにSlackのスレッドを立て、発表の感想や質問をリアルタイムに書いてもらうようにしています。これは発表者に対してフィードバックを提供したいという意図と、LT会に参加しなかった人もSlackのスレッドを見て会の様子を感じられるようにしたいという狙いがあります。

終了時間厳守

たとえ楽しい会でも、終了時間が守れていないとダレてきます。LT会は各自の発表時間が短めな分、特にタイムマネジメントに気を付けないとスケジュールが押してしまいがちです。発表者の見える位置にタイマーを表示するなどして、なるべく遅れないための対策を取っています。
……しかし、前回は自分がタイマーの設置を忘れるという凡ミスをしてしまい、全体の終了時間が10分程度オーバーしてしまいました。会の運営に慣れてきていたゆえの油断だったので気を引き締めます。

発表内容

発表内容については「技術に関わることなら何でもOK」ということにしています。業務内容に関わるかどうかも不問です。業務で最近作った素晴らしいシステムの説明をする社員もいれば、個人開発で取り組んでいることを説明する社員もいます。自分の場合はこの前、自作キーボード入門(勧誘)の発表を行いました。
他には、これまでに以下のような発表がありました。

  • ClaudeでChrome拡張のAIチャットアプリを作ってみた

  • バーチャルライブで使用した新しいフェイシャルシステムの解説

  • CEDEC 2024の参加レポート

懇親会

LT会の後は軽食付きの懇親会があります。勉強会の際に軽食代が出るという素晴らしい社内制度があるため、それを利用しています。制度ができたのは最近なので、軽食付きの懇親会をやったのは前回のLT会が初めてでした。初回でしたが、たくさんの方に懇親会まで参加いただき、部署を超えた交流が生まれていて非常に良かったと思います。
ちなみに軽食を導入する前にどのような軽食が良いかアンケートを取ったところ、圧倒的にピザが一位だったので、当面はピザを提供することに決まりました。

運営にあたって気を付けていること

指針は言語化したうえで運営者自身が実践する

社内LT会は多くのIT企業で行われているため、エンジニア界隈ではある種当たり前のイベントとなっており、その目的や実施方針について常識のようなものが出来上がっていると思います。しかし、その常識は人それぞれで微妙にずれがあり、思わぬところで認識が違っているということもあります。LT会というよくあるタイプのイベントでも(むしろ、だからこそ)運営者が目的と方針をしっかり言語化し、いつでも閲覧できるところに書いておくことと、頻繁に伝えることが重要だと考えています。
また、方針をいくら文章化して掲示していても、参加する側からすると本当にその通りにやっていいのかどうか不安に思うこともあるはずです。なので、運営側が発表者として参加し行動に移すことで、その方針が真実であるということを示していくことも大切です。例えば、弊社LT会では趣味的な発表も歓迎していますが、運営である私自身がまず趣味的な発表を行う(前述した自作キーボードの話)ことによって、「本当に趣味的な内容でも許されるんだ」という前例と雰囲気を作ろうとしています。
次の取り組みとしては、5分程度の短い発表をする人がまだ少ないので、自分がそのスタイルの発表をすることで前例を作っていきたいと思っています。こうした取り組みによってLT会参加のハードルが下がることを期待しています。

ローカルとリモートの両立

本LT会はローカルの会場(弊社のフリースペース)を用意しつつ、その様子をGoogle Meetsでオンライン配信し、後日録画の共有も行っています。聴講者だけでなく発表者もオンライン参加が可能で、実際に自宅から発表される方もいます。
運営としてはローカルで交流が生まれるのが一番ではありますが、リモートで参加のハードルを下げて裾野を広げておきたいというところです。リモートでの参加を歓迎しつつ、いつか余裕があるタイミングでローカルの会場に参加していただけると嬉しい限りです。
ローカルとリモートのハイブリッドイベントで気を付けたいのは、リモート参加の人がなるべく疎外感を感じないようにすることです。単に会場の様子を中継するだけだと、リモート参加の人がローカルの会場をのぞき込んでいるような体験になってしまい、イベントに参加している感覚が薄くなってしまいます。そこで、会場をカメラで映して中継するのではなく、ローカル会場でもリモート参加に寄せたセッティングとなるように心がけています。
これを踏まえたうえで何回かLT会をやって試行錯誤した結果、現在は以下のようなセッティングになっています。

  • リモート参加者

    • 各自のPCでGoogle Meetsに入って参加

    • 発表者は画面共有機能でスライドを共有しつつ発表する

    • 質問や感想はSlackのスレッドに打ち込む

  • ローカル参加者

    • 現地でも各自のノートPCでGoogle Meetsに入る

    • 発表者は画面共有機能でスライドを共有しつつ発表する

      • 現地のスクリーンにはGoogle Meetsの画面が映されているので、画面共有することで会場にも表示されます

    • 質問や感想はSlackのスレッドに打ち込む

このように、リモートもローカルも全員Google Meetsに入り、Slackでコメントをすることで、できるだけ同じ条件でLT会へ参加できるようにしています。
現地の機材セッティングは割とややこしいので図で説明します↓

  • 運営PCのカメラとマイクを卓上に置いたWebカメラへつなぎ、Google Meetsの画面をスクリーンに映す

  • 発表者のPCのマイクとスピーカーはOFF。運営PCのマイクとスピーカーはON。スピーカーはスクリーン横のものにつなぐ

  • 発表者は現地用スピーカーと接続されたマイクで話す。マイクの音が卓上のWebカメラで拾われてリモートにも配信される

  • 聴講者もGoogle Meetsに入る。マイクとスピーカーはOFFにする

Google Meetsには、同じ場所で複数のPCのスピーカーやマイクがONになっているとハウリングしてしまうという問題があります。それもあって、現地の利便性を損なわずに理想のハイブリッド環境を実現しようとすると思いのほか複雑になってしまいましたが、とりあえず上記のようなセッティングでうまく進行できるようになりました。
卓上のスピーカーから出た音をwebカメラのマイクで拾うという構成により、現地から口頭で質問があったときも、質問者にマイクを渡せばGoogle Meetsに声が入ってくれるのが便利です。
また、会に付随して現地で交わされる雑談・ランダムなコミュニケーションについては、リモートでは再現不可能と割り切っています。LT会中はリモートに重心を置き、懇親会はローカルのみ開催とメリハリを付けて運営しています。

まとめ

これまでにLT会は4回開催しました。エンジニアの部署をまたいだ交流を促進したいという思いがあり、CTO室の立場から何かしたいということで始めたイベントでした。任意参加のイベントにも関わらず、毎回発表枠が埋まり、ローカルとリモートの両方で多くメンバーに聴講してもらっています。普段の業務では知りえない他部署の取り組みや、メンバーの個人的な趣味やスキルをうかがうことができ、主催者である私自身が一番楽しませていただいています。
発表者を増やすことなどまだまだ課題は残っているので、良い交流の場としてLT会を育てていきたいと思っています。